遺伝子診断の脱医療・市場化が来す倫理社会的課題|研究班 ENGLISH
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研究概要
遺伝子検査が医療を通さずに提供されることで、どんな倫理・社会的問題が生じるのか、それをどう解決していけばよいのか。これが高田班の研究テーマです。

遺伝子検査に対する期待はますます高まるばかりです。遺伝子検査をうけて自分の体質にあった薬を選ぶ医療が、まだ数少ない病気と薬についてではありますが、はじまっています。いわゆるテーラーメイド医療です。一方で、医療を通さないで、消費者に直接遺伝子検査を提供するサービスもはじまっています。ある調査によれば、この消費者に直接提供される(Direct To Consumers:DTC)遺伝子検査の市場は、今後10年で10倍に拡大するといわれています。高田班の研究対象は、後者の遺伝子検査です。

遺伝子検査は、人々に今までにない形態の情報を提供します。今あるDTC遺伝子検査で得られる情報がそれほどでもないとしても、遺伝子検査には個人の一生だけでなく、家族にも影響を及ぼす重要な情報を提供する可能性があります。したがって、それを適切な方法で提供することは人々の福祉のために必要です。
高田班では調査研究を通して、この適切な提供方法を議論するためのたたき台となる資料を提供したいと考えています。

研究の柱は次の二つです。
1. 今、遺伝子検査はどのように提供されているのか。
2. 今提供されている遺伝子検査、今後提供されるかもしれない遺伝子検査とくにDTC遺伝子検査に対して、人々はどう考えるのか。

1.の目的は、遺伝子検査をめぐる社会状況の考察です。法的枠組みから、遺伝子検査の提供のあり方を検討することを目指します。医療・非医療に関らず、遺伝子検査がどのような法的枠組みの中で提供されているのか?まずは日本が調査の対象です。しかし、遺伝子検査の提供のあり方については、どの国も模索を続けている状況です。各国、互いの動きを意識し、国際的に協調して適切な提供方法を検討しようとしています。ですから日本だけでなく諸外国も重要な調査対象となります。

2.の目的は、遺伝子検査をめぐる人々の意識の考察です。日本の人々の意識を抽出することで、遺伝子検査の提供のあり方を検討することを目指します。【遺伝子】という言葉にはどんなイメージが流布しているのか?どんなことに遺伝子検査を使いたいのか?遺伝子検査はどのように管理されるべきだと考えているのか?立場の異なる人たちの遺伝子検査に対する考えは、適切な提供方法を検討するための重要な土台となるはずです。二年間を通して、量的・質的な調査研究を進めます。

最終的には、これらの調査研究を通して得られた成果が、国の政策決定に向けた議論のたたき台となることが目標です。

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科学技術振興調整費研究大学院臨床遺伝医学講座 博士・修士課程(教育)大学病院遺伝診療部(臨床)